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翻訳 ASSIST!

代表 石川の翻訳よもやま活動Blog

inform - 人を目的語に取らない使い方・意味

2020年9月23日 | 一般

先日、弊社で扱ったある日→英翻訳の仕事で、気になる表現がありましたので、お伝えいたします。inform という動詞の意味、使い方です。

我々日本人が学校で習うinformの意味は、基本的には、「~について知らせる」だと思います。人を目的語にとり、例えばinform him of ~で「彼に~について知らせる」という意味であると、我々は学校で習います。

今回仕上げた翻訳では、米国人翻訳者が、informの目的語に人をとらずに、以下のような表現を使ってきました。

~review this research paper to inform the examination of the vision for what the organization should be (組織のあるべき姿の検討材料とすべく、この調査レポートをよく検討すること)

自分は恥ずかしながら、最初のチェックの段階で、このinformの意味・使い方がはっきり分かりませんでした。そのため改めてinformの意味を辞書で調べた上で、その米国人訳者に質問しました。

このinformは事象を目的語にとり、「~の情報を与える」という意味、inform the examination of~で「~の検討材料とする」「~の検討に役立つ情報となる」という意味のようです。他の例を挙げますと、

To inform this discussion, it’s vital to read this book.(今回の議論を進める上で、検討材料とするために、この本を読むことが不可避である。)

というような使い方になるかと思います。

“inform this discussion”(クォーテーションマーク付)で検索すると、いろいろ出てきますので、ご覧になってみてください。